針突(ハジチ) 寺澤禎則

みなさんは、かつて沖縄で行われていた針突(ハジチ)という
入墨を知っていますか?

今日、数ある歴史博物館の一つ、松戸市立博物館へ行きました。
松戸の歴史を学ぶとともに、たまたまミュージアムシアターで上映していた
ドキュメンタリー映画を見ました。それが、
「南島残照 女たちの針突〈ハジチ〉」

ハジチとは、沖縄の女性がかつて手の甲に刻んだ入墨。
ハジチの手が美しかったから、あこがれていたから、良い嫁入り先に恵まれるように、
入れていないと大和に連れて行かれると言われたからなどの理由で、
8~20歳くらい、未婚の時に入れたそうです。

1984年に沖縄本島と宮古島で、明治20年代生まれの当時90歳代のオバア達22人に、
どういう気持ちで、どのようにハジチをしたかをインタビューし、
それらをまとめた2014年の映画です。

インタビューでは、ガチのウチナーグチとミャークフツで喋っています。
ヤマトグチの字幕が出るから少しは聞き取れました。

ハジチャーという入墨師が(自分や親戚でやった人も)針をたくさん束ね、
針の先に墨をつけて、叩くように手に墨を入れるから、出血するし痛みもあり、
しばらくは手が腫れたそうです。

明治30年代にハジチは禁止され、オバア達より年下の世代ではすたれたので、
最後のハジチ文化を伝える貴重な映像です。

本部(水)・ソレイユカルチャーセンター三郷(月)講師
寺澤 禎則
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